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【土地購入者必見】「測量図」がないと損するってホント?3つの測量図の違いや重要性について解説


新しく土地を購入したいと考えている方にとって、その土地の面積や境界がはっきりしていることは非常に重要です。しかし、不動産取引の際に「測量図がない」と言われるケースは決して珍しくありません。


測量図がないと、将来的に思わぬトラブルに巻き込まれたり、損をしたりする可能性が高まり注意が必要です。そこで本記事では、土地購入を検討されている皆様に向けて、測量図の重要性や種類、そして購入前に確認すべきポイントについて詳しく解説していきます。


参考:土地家屋調査士法人 臼井事務所「土地・建物ブログ」


1.測量図がないと損するってホント?測量図の重要性

土地の購入は人生の一大イベントです。安心して取引を進めるためには、その土地に関する正確な情報を得ることが不可欠でしょう。


測量図は、その土地がどのようなものかを証明する上で非常に重要な役割を果たします。測量図がない土地には、多くのリスクが潜んでいるため要注意です。


1)測量図は土地の「身分証明書」

測量図は、その土地の形、正確な面積、そして隣接する土地との境界がどこにあるかを明確に示した、いわば土地の身分証明書です。この図面があることで、土地の所有者は自分の土地がどこからどこまでなのかを正確に把握でき、隣地との境界をめぐる争いを未然に防ぐことができます。


また、建築物の配置計画を立てる際にも、正確な敷地面積がわかるため、安心して設計を進めることができるでしょう。土地の価値を客観的に示す重要な書類であり、安心して所有するために欠かせません。


2)測量図がない土地は売却しにくい?

将来、その土地を売却する可能性も視野に入れると、測量図の有無は大きな影響を与えます。買主は、購入する土地の正確な情報がわからないと、将来的なリスクを懸念して二の足を踏んでしまうでしょう。測量図がない場合、売却時に新たに測量費用を負担する必要が生じることもあります。


さらに、隣地との境界が不明確なままだと、買主から敬遠されやすくなり、結果として希望する価格で売れず、売却自体が難航する事態も起こりえます。測量図は、土地の取引を円滑に進めるための重要な要素なのです。


3)土地トラブルの回避にも測量図が必須

測量図がない状態での土地取引は、将来的なトラブルの温床になりかねません。例えば、隣地との境界線が曖昧なために、フェンスや塀の設置場所をめぐって隣人と口論になったり、建築物が越境してしまったりするリスクがあります。


また、過去の測量記録が不正確なために、登記簿上の面積と実際の面積が異なり、売買後に紛争に発展するケースも少なくありません。正確な測量図が存在していれば、こうした境界トラブルや面積に関するトラブルを未然に防ぎ、安心して土地を所有できるでしょう。




2.測量図の種類と役割:3つの測量図を徹底解説

測量図と一口に言っても、その作成目的や法的効力によっていくつかの種類に分かれています。それぞれの測量図が持つ意味や役割を正しく理解することは、土地を賢く選ぶ上で欠かせない知識といえます。


1)筆界を明確にする「確定測量図」

確定測量図は、隣接する土地所有者全員の立ち会いのもと、公的な基準に則って境界を確定させた測量図です。土地家屋調査士が立ち会って、公法上の境界である筆界を特定し、その位置に永続性のある標識(境界杭など)を設置します。


この図面は、隣地所有者の署名・捺印を得て作成されるため、非常に高い信頼性があり、将来にわたって境界をめぐる争いを防ぐための決定的な証拠となります。不動産売買や分筆登記など、法的な手続きを行う際に必要となる最も重要な測量図です。


2)登記簿に記載される「地積測量図」

地積測量図は、法務局に備え付けられている測量図で、土地の分筆や、地積更正などの登記手続きの際に提出されます。この図面には、土地の面積や隣地との辺長、角の座標などが記載されており、公的な資料として登記簿謄本とセットで管理されています。


ただし、古い地積測量図の中には、精度が低いものや、境界杭が設置されていないものも存在します。そのため、地積測量図があるからといって、必ずしも隣地との境界が確定しているわけではない点には注意が必要です。


参考:法務局「地図・地積測量図・建物図面とは?地積測量図サンプル」



3)境界線が未確定な「現況測量図」

現況測量図は、現在の土地の状況をありのままに測量した図面です。隣地所有者の立ち会いを得ていないため、境界の位置は確定しておらず、あくまでも現地の状況を参考にして作成されます。


例えば、古いブロック塀や既存の境界杭などを基に測量されることが一般的です。現況測量図は、土地の形状を把握したり、建築のプランニングを検討したりする際には役立ちますが、法的な効力は低く、土地取引の際に境界の証明として用いることはできません。



3.購入しようとしている土地の測量図はどれ?種類ごとの見分け方と注意点

土地の購入を検討する際には、その土地にどのような測量図が存在するのか、また、その測量図がどのような状況で作られたものかを確認することが重要です。ここでは、具体的な確認方法と注意点について解説します。


1)登記簿謄本で地積測量図の有無を確認

購入を検討している土地に地積測量図があるかどうかは、登記簿謄本を取得することで確認できます。法務局で登記簿謄本を請求すると、地積測量図の有無も一緒に調べることが可能です。


もし地積測量図が存在していれば、その図面も一緒に取得し、記載されている情報と現地の状況が一致しているかを確認することが重要です。


2)「確定測量」済みかどうかを売主に確認する

最も信頼性の高い確定測量図があるかどうかは、売主に直接確認するのが一番確実な方法です。売主が測量図を保管している場合、その図面を見せてもらい、隣地所有者全員の署名・捺印があるかを確認しましょう。もし、確定測量図が存在しない場合は、売買契約の条件として「確定測量」を完了させるよう依頼することも可能です。


3)現況測量図しか存在しない場合の注意点

もし、購入しようとしている土地に現況測量図しか存在しない、あるいは測量図自体がない場合は、特に注意が必要です。この状態で土地を購入すると、将来的に隣地との境界をめぐるトラブルに巻き込まれるリスクが高まります。


このような土地を購入する際は、売買契約書に「引き渡しまでに確定測量を完了させる」という条項を盛り込むなど、書面で取り決めをしておくことが非常に大切です。その費用負担についても、事前に売主と協議しておくべきでしょう。




4.測量図のことなら「土地家屋調査士法人 臼井事務所」

賢く土地を選ぶために土地の購入前に測量図を必ず確認しよう

土地の購入は、将来にわたる大きな財産形成です。後悔しない土地選びをするためには、その土地の面積や境界が正確に示された測量図の存在を確認することが不可欠です。測量図は、土地に関する正確な情報を与えてくれるだけでなく、将来のトラブルからあなたを守る重要な役割を果たします。


購入を検討する際には、確定測量図が存在するかどうかをしっかりと確認し、不安な点があれば安易に契約を進めないようにしましょう。


測量図に関する疑問は土地家屋調査士に相談しよう

測量図に関する専門的な知識は、一般の方には少し難しいかもしれません。もし、購入しようとしている土地の測量図の種類がわからない、あるいは測量図がない土地の購入に不安を感じている場合は、専門家である土地家屋調査士に相談することをお勧めします。


「土地家屋調査士法人 臼井事務所」は、土地の境界や面積に関する専門家として、皆様の不安を解消し、安心・安全な不動産取引をサポートいたします。測量図に関するご相談や、土地の境界確認のご依頼など、どうぞお気軽にご連絡ください。


参考:土地家屋調査士法人 臼井事務所ホームページ


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