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固定資産税が高いと感じたら? 土地の「地目」や「面積」の調査で税金が変わる可能性を解説します


固定資産税の納税通知書が届くたびに、その金額の高さに驚かれる方は少なくありません。土地を持ち続ける限り避けて通れない税金ですが、実は登記されている内容が現状と異なっているために、本来払う必要のない税負担が生じているケースがあります。


本記事では、土地家屋調査士の視点から、登記上の地目や面積を正しく調査・修正することで、固定資産税が適正化される仕組みについて詳しく解説します。


参考:土地家屋調査士法人 臼井事務所「土地・建物ブログ」


1.固定資産税が高いと感じる理由と「登記情報」の意外な関係

毎年支払っている固定資産税の算出根拠を、正確に把握されている方は意外と少ないものです。税額は市町村が管理する課税台帳に基づいて機械的に計算されますが、その元となるデータは法務局の登記情報に依拠しています。


参考:川崎市「登記申請時の固定資産税・都市計画税課税明細書の利用について」


1)固定資産税が決まる仕組みと「課税台帳」の盲点

固定資産税は、毎年1月1日時点での土地や建物の所有者に対して課せられる市町村税です。税額は「固定資産税評価額 × 税率(標準1.4%)」という計算式で算出されます。市町村は3年に一度の「評価替え」を行い、土地の価格を更新していますが、基本的には法務局から通知される登記内容をベースに課税台帳を作成しています。


ここで注意が必要なのは、市町村の担当者が、すべての土地の現況を毎日チェックしているわけではないという点です。登記簿上の情報が古いままであったり、現地の利用状況が変化していたりしても、所有者からの申告や登記の書き換えがない限り、古い情報のまま高い税金が課され続けてしまう「盲点」が存在するのです。


2)登記上の「地目」や「面積」が実際の利用状況とズレているケース

土地には、その用途を示す「地目」という項目があります。例えば、以前は住宅が建っていた場所を取り壊して現在は更地や資材置き場にしている場合でも、登記上の地目が「宅地」のままであれば、宅地としての評価で課税されることが一般的です。


また、面積についても同様の問題が起こり得ます。明治時代の測量技術に基づいた古い登記面積(公簿面積)は、現代の精密な測量結果と大きく異なることが珍しくありません。実際の敷地が登記されている数字よりも狭いにもかかわらず、広い面積分を納税している状態は、所有者にとって大きな不利益となります。


3)市町村による評価替えだけでない、所有者が自ら見直すべきポイント

市町村が行う評価替えは、あくまで路線価の変動などに合わせた全体的な調整に過ぎません

個別の土地が抱える「個別的要因」まで精査されることは稀です。


◆土地の一部が崖地になっており利用できない
◆登記上は1つの土地だが、実際には道路として提供している部分がある
◆長年使用していない農地が、事実上は原野化している


このような個別事情は、所有者が土地家屋調査士などの専門家に依頼して正確な調査を行い、登記を現況に合わせない限り、税額には反映されにくいのが実情です。



2.「地目」の変更で税金が変わる?地目変更登記の重要性

土地の用途を公的に証明する「地目」は、固定資産税の評価額を決定するうえで極めて重要な要素となります。利用実態に合わせた地目変更登記を行うことは、節税面だけでなく適切な資産管理の第一歩と言えます。


1)土地の用途を示す「地目」とは?

不動産登記法により、土地の主な用途に応じて23種類の地目が定められており、代表的なものには「宅地」「田」「畑」「山林」「雑種地」などがあります。固定資産税の評価においては、一般的に「宅地」の評価額が最も高く設定され、山林や原野などは低く抑えられる傾向にあります。


この地目は、土地の現況が変わったときから1ヶ月以内に「地目変更登記」を申請することが法律で義務付けられています。しかし、手続きの煩雑さから放置されているケースが多く、結果として実態にそぐわない高額な評価を受け続けている土地が数多く存在します。


2)「宅地」から「雑種地」へ。評価額が下がる具体例

具体的に税負担が変わる例として、建物を解体した後の土地利用が挙げられます。住宅を壊して駐車場や資材置場として利用し始めた場合、現況は「雑種地」となります。


現況の変化登記上の地目推奨される手続き税務上の影響
家を壊して青空駐車場にした宅地地目変更登記(宅地→雑種地)宅地としての高い評価が見直される可能性
農作をやめて久しく、雑草が生い茂っている田・畑地目変更登記(農地→原野)農地転用手続きを経て評価額を適正化
庭の一部を公衆用道路として提供した宅地土地分筆登記+地目変更登記道路部分は非課税となるケースがある

特に都市近郊の雑種地などは、宅地に準じた評価をされることもありますが、利用目的や周辺環境を正しく登記に反映させることで、評価の根拠を明確にできます。


3)現況は畑なのに登記は宅地?「地目変更登記」を放置するリスク

逆に、かつて家があった場所を農地として利用しているようなケースで、登記が「宅地」のままだと、農地としての低い課税を受けられません。また、地目変更を放置することには、税金以外のリスクも伴います。


将来その土地を売却しようとした際、登記上の地目と現況が一致していないと、買主が住宅ローンの融資を受けられないことがあります。また、相続が発生した際にも、複雑な現況確認が必要となり、手続きが滞る原因になりかねません。


正しい地目に書き換えておくことは、将来のトラブルを防ぐことにも直結します。




3.「面積」の誤差が税負担を重くしている可能性

登記簿に記載されている面積が、必ずしも正確であるとは限りません。特に古い時代から所有されている土地については、精度の低い測量図に基づいた面積が登録されていることが多く、これが過大な納税を招いている場合があります。


1)「縄伸び・縄縮み」とは?古い地図(公図)の精度問題

日本の不動産登記の多くは、明治時代の地租改正時に行われた測量が元になっています。当時は竹尺や縄を使って計測していたため、実際の面積よりも登記面積が大きくなる「縄伸び」や、逆に小さくなる「縄縮み」が頻繁に発生しました。


法務局に備え付けられている「公図」も、当時の地図を元にしていることが多く、隣地との境界線が曖昧であったり、形状が歪んでいたりすることが珍しくありません。現代のトータルステーションやGPSを用いた精密測量を行うと、驚くほど面積が異なることがあるのです。


2)登記面積よりも実測面積が小さい場合に有効な「地積更正登記」

もし精密な測量の結果、実際の面積が登記簿の面積よりも小さいことが判明した場合、「地積更正登記」を申請することができます。この登記が完了すると、法務局のデータが正しい(より小さい)数値に書き換わります。


市町村はこれを受けて、翌年度以降の固定資産税を新しい面積に基づいて算出します。これまで「存在しない土地」に対して払っていた税金をカットできるため、面積の差が大きい場合には非常に大きな節税効果が期待できます。


ただし、地積更正登記には隣接地の所有者全員との境界立ち会いと承諾が必要になるため、専門的な知識と交渉力が必要不可欠です。


3)境界確定測量を行うことで得られる税制面・資産価値面のメリット

境界確定測量を行い、面積を確定させることには、税金以外にも多くのメリットがあります。


◆隣人との境界トラブルを永久に解消できる
◆正確な図面があることで、売却時の査定がスムーズに進む
◆相続時に分割案が作りやすくなり、争族を防げる
◆工作物(塀や擁壁)を設置する際の越境トラブルを防止できる


固定資産税の算出根拠を正すという目的は、同時に「自分のかけがえのない資産を守り、価値を高める」という行為そのものなのです。確定した境界に基づいた登記は、将来世代への最高の贈り物とも言えるでしょう。




4.土地調査は土地家屋調査士法人 臼井事務所へ

当事務所では、長年にわたり多くの土地・建物の調査や測量に携わってまいりました。「固定資産税が妥当なのか知りたい」「古い登記を整理してスッキリさせたい」といったご要望に、誠実かつ迅速にお応えいたします。


土地の境界確定や地目変更登記は、一朝一夕に終わるものではありませんが、一度整えてしまえば将来にわたって安心が得られる重要な手続きです。


土地家屋調査士法人 臼井事務所では、最新の測量機器と確かな法的知識を駆使し、皆様の大切な資産を適正に守るお手伝いをさせていただきます。初回のご相談は無料ですので、まずは現在の状況をお気軽にお聞かせください。


参考:土地家屋調査士法人 臼井事務所ホームページ


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